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阪神・淡路大震災でつくられた仮設住宅について

 
震災を象徴するもののひとつは、建設された仮設住宅の多さと、それが存在した期間の長さでした。仮設住宅とは何か、もう一度考えてみましょう。

[仮設住宅とは]

 応急仮設住宅は昭和22年に制定された災害救助法第23条を根拠として設置されます。阪神・淡路大震災当時は、原則的には全壊・全焼又は流失世帯の3割以内とされていました。また、設置期間は同法の一般基準において2年間と決められていますが、阪神・淡路大震災では特別基準が適用され、順次延長されました。いうまでもなく、阪神・淡路大震災後の建設戸数は、同法施行後の災害の中では群を抜いたものでした。

●仮設住宅(1)
(左:近景-【1】 右:撤去されまとめられた仮設住宅)
仮設近景-【1】
撤去されまとめられた仮設住宅



【阪神・淡路大震災における特徴】

 今回の仮設住宅のもつ特徴を考えると
【1】 つくられた場所:家屋被害が大きかった市街地だけでは建設用地が不足していたため、土地の確保しやすかった埋立地や郊外の新興住宅街の中の空き地にも建設された。西は播磨地区から東は大阪府内まで広域に点在している。

●仮設住宅分布地図
仮設住宅分布地図

仮設住宅分布地図

多くの場合、元の生活場所とは異なる場所で暮らすこととなった。
【2】入所時の手続き:要援護者優先の抽選で行われた。その結果、地域や住民同士のつながりの希薄な生活を送ることとなった。
【3】膨大な災害復興公営住宅等の確保が必要であったため、入居期間が3度にわたり延長され、平成10年度からは、半年更新という状況に置かれた。などが挙げられるでしょう。


【仮設の暮らしが生む、新たなストレス】

 災害による衝撃や喪失体験自体も大きな心理的ストレスを被災者に与えますが、生活全体が激変することによって、新たなストレスを被ることになります。
 つまり、繰り返される転居や、それにまつわる煩雑な手続き、馴染みのない人間関係、快適でない生活環境、将来への見込みのなさなどは、慢性的なストレスを与えるわけです。仮設住宅の暮らしは、その典型例と言えるでしょう。

(例)郊外の新興住宅地の暮らしは自家用車での生活を前提としているので、旧市街地で暮らしてきた高齢者にとって、駅まで遠い、買い物が不便という日々の暮らしの変化が大きな負担になる。また、県外の仮設住宅に入居した被災者にとっては、なじみが薄く、しかも震災と全く関係ない土地で暮らすこと以外に、兵庫県に戻るための情報が届きにくいこと、県内の仮設と同じ支援が得られないという不安などが大きなストレッサーになった。

●仮設住宅(2)
(左:遠景 右:近景-【2】)
仮設遠景
仮設近景-【2】


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