「サイコロジカル・ファーストエイド学校版実施の手引き」日本語版
サイコロジカル・ファーストエイド学校版(PFA-S)とは
サイコロジカル・ファーストエイド学校版(Psychological First Aid for Schools: PFA-S)は、非常事態の直後から生徒、家族、教職員、学校関係者を支援する上で役に立つ介入モデルです。PFA-S は、非常事態により引き起こされた初期の苦痛を軽減すること、短期・長期の適応機能と対処行動を促進することを目的としています。
その原理および手法は、次の5つの基本的基準に準拠しています。
- トラウマのリスクと回復に関する研究結果に合致する
- 教育環境、学校の文化、生徒の行動規範を管理監督する学校側に敬意を表し、その方針に矛盾しない
- 現場への適用が可能で、実用性がある
- 発達段階を考慮している
- 文化的な配慮がなされており、柔軟に用いることができる
PFA-S では、非常事態後に生徒や職員が様々な初期反応(身体的、認知的、行動上、スピリチュアルな問題)を示すのは当然のことと考えています。これらの初期反応のなかには、強い苦痛を引き起こすものがあり、時に適応的な対処行動を妨げる原因となります。しかし、災害支援に関する知識が豊富で、共感と気遣いに満ちた専門家からのサポートは、生徒や教職員がこういった反応から回復することの助けになります。PFA-S では、更なる支援が必要な人々を見つけて、必要性に応じた支援につなげることで、精神保健上の問題が重症化したり、回復過程の困難さが長期化したりすることを予防できます。(PFA-S本文より引用)
ダウンロード(PDFファイル)
平成27年度~平成29年度、科研若手(B)「学校用サイコロジカルファーストエイドの日本語版作成と普及のための研究」(研究代表者:田中英三郎)
成果論文
(日本語PDF)・田中英三郎.サイコロジカル・ファーストエイド学校版の普及と活用.心的トラウマ研究 第14号:41-58,2019[PDF:3.17MB]
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