子どものPTSDアセスメント

 子どものトラウマケアのためには、トラウマの程度を適切に評価することが不可欠です。 そのためには、子どもがどのようなトラウマ体験をしたのか、どのような症状を有しているのかの両方を評価する必要があります。

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子どものPTSDのアセスメント

亀岡智美著 誠信書房

子どものPTSDをアセスメントする際の基本姿勢や実施方法を解説しています。国際的に最も汎用されているUCLA心的外傷後ストレス障害インデックスの実施方法や、尺度の信頼性妥当性研究の紹介などもなされています。

兵庫県こころのケアセンター日本語訳
Pynoosらによって作成された7歳以上の児童・青年期を対象とした診断面接尺度です。
CAPSは、PTSDの診断のゴールデンスタンダードとして国際的に認められた構造化面接で、児童・青年期版であるCAPS-CA-5日本語版の信頼性・妥当性は検証されています。DSM-5のPTSD診断基準に基づき、それぞれの症状や主観的苦痛、社会機能への影響などについて、標準化された質問を通して包括的に評定します。
面接実施者は、PTSDについて十分な知識を持ち、適切な訓練を受け、CAPS-CA-5の特徴や規定に関する詳細な知識を有することが求められます。

CAPS-CA-5日本語版の信頼性・妥当性検証論文
https://www.tandfonline.com/doi/full/10.1080/20008066.2024.2424607#abstract

CAPS-CA-5 ※閲覧するにはIDとパスワードが必要です

*「PTSD臨床診断面接尺度(DSM-5対応)児童青年期版(CAPS-CA-5)兵庫県こころのケアセンター日本語訳」ダウンロードファイルを開くには、特別研修「子どものPTSDのアセスメントーCAPS-CAを理解するー」(開催日:令和7年7月10日)受講後に配付されるパスワードの入力が必要です。

特別研修のご案内はこちら

兵庫県こころのケアセンター日本語訳
2020年にUCLAで開発されたCOVID-19関連の児童青年期PTSDを評価するための短縮版尺度です。コロナウィルスのパンデミック下で、簡単にPTSDのリスクをスクリーニングしたり、トリアージを促進したりするのに適しています。必要な場合は、完全版のUCLA心的外傷後ストレス障害インデックスの実施が推奨されています。開発者らのご厚意で無料配布されています。ご希望の方は、兵庫県こころのケアセンター研究部秘書までご連絡ください。

兵庫県こころのケアセンター日本語訳 誠信書房発行
Pynoosらによって作成された自記式質問紙です。児童青年期のトラウマスクリーニング尺度として広く使われた、DSM-Ⅳ版UCLA PTSD Reaction Index (Steinberg et al., 2004; Steinberg et al, 2013: Elhai et al., 2013) の改訂版として出されたものです。本尺度はDSM第5版のPTSD診断基準に基づき、学童期および青年期の子どものトラウマ歴やPTSD症状を幅広く、包括的に評価することができます。

兵庫県こころのケアセンター日本語訳 誠信書房発行
児童青年期用尺度の養育者版です。同じくPynoosらによって作成されました。児童青年期用の補助として、あるいは、どうしても本人への実施が困難な場合に使用できます。

兵庫県こころのケアセンター日本語訳 誠信書房発行
Steinbergらによって作成された、6歳以下の子ども用の尺度です。養育者への面接によって聴取されるのが一般的です。DSM第5版の「6歳以下の子どものPTSD診断基準」に基づき、子どものトラウマ歴やPTSD症状を包括的に評価することができます。また、養育者・きょうだい・同年代の子どもとの関係や、集団での行動や発達面への影響なども幅広く評価することができます。

兵庫県こころのケアセンター日本語訳
2020年にUCLAで開発された、児童青年期のPTSDを評価するための簡易版尺度です。 簡単にPTSDをスクリーニングするのに適しています。必要な場合は、完全版のUCLA心的外傷後ストレス障害インデックスの実施が推奨されています。 開発者らのご厚意で無料配布されています。ご希望の方は、兵庫県こころのケアセンター研究部秘書までご連絡ください。

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